Suzu Masa ブログ

辛酸なめた男が美容室「経営」をリアル・ガチで語る

「感謝」という薄っぺらさ

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鶴でさえ恩返し

「感謝」ってじつに便利な言葉です。

 

WEB上でもメディアでも、さかんに感謝の言葉が溢れ、感謝しない人間は極悪人、人間以下とさえ言われかねないほどで、こうなると感謝の押し売り、感謝ファッショといった様相を呈してきていると思うのは私だけでしょうか。 

 

こういった風潮に違和感、いや、それを通り越して恐怖感すら覚えるのです。

 

こんなことがありました。

 

ある知人に人を紹介してほしいとお願いされ紹介しました。経営の勉強会で、入会金や会費が結構かかる会に紹介したわけです。

 

結果は、紹介した本人が入会の意志を示し、入会がかなったのです。入会金と会費で年間数十万円。

 

知人の主催者は「SUZUさん、ありがとうございます」と丁重な感謝の言葉を返しました。しかも、メールで。

 

それだけです。

 

もうひとりの知人は、ある集客ポータルサイトの運営者で、同じく掲載サロンを紹介してほしいと。

 

それである経営者を紹介しました。結果は掲載受諾。年間で数百万円の掲載料が知人の会社に入ります。

 

その知人も後日、感謝の言葉をLINEで返してくれました。

 

それだけです。

 

本人は感謝を伝えたからいいだろうと思っているのでしょう。

 

別にこちらは金銭などの紹介料を要求しているのではありません。紹介にはリスクがついてまわります。はたして相応しい人物を紹介できるだろうか、紹介された本人にとって意義のあることだろうか。もし紹介して、お金と時間の無駄だと判断されたら、紹介した私自身の信用を失います。

 

だいたい、人の紹介を頼むのは、紹介者の経験、人柄、実績がおおきくモノを言います。そういった紹介者の長年にわたって営々と築き上げた資産にタダ乗りして、お金も時間もかけずに実績を手にできるわけです。

 

それを、感謝の言葉ひとことで済ませられるものでしょうか。それを済ませられると澄まし顔で答えるなら、日本人として済んだなと感じます。(語呂遊びです:笑)

 

ここには日本人の古来よりの美徳があります。それは「恩返し」という儀礼です。

 

“倍返し”なんて一時はやりましたね、それも悪い意味で。悪い意味はともかく、「恩を返す」というのが古来より連綿と続いて来た日本人の儀礼の基本であり、それを忘れた人は恩知らずとして世間から猛烈なバッシングを浴びたものです。村八分です(古いか:笑)

 

「感謝」ではなく「恩返し」。

 

当店に通ってくださるお客様への恩。営業時間後もいとわず技術を教えてくれた先輩への恩。無理をきいてくれた仕入れ先への恩。生んで育ててくれた父母への恩。

 

そんな恩を忘れて感謝などと便利で薄っぺらな気持ちで澄ましてしまうところに、業績不振の根本があるような気がしてなりません。

 

あわせて、人間関係の希薄さも。

 

 

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初出掲載:2020 年3 月19 日