Suzu Masa ブログ

辛酸なめた男が美容室「経営」をリアル・ガチで語る

緊急事態宣言ですごいビジネスチャンスがやってきた!

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アウトサイダーの眼を持つ

 

表題を見て、何を言ってるんだ、ビジネスチャンスどころか、ノーチャンスじゃないか。寝言を言うのもいい加減にしろ!

 

そんな非難やお叱りを受けそうです。重々承知しています。

 

でも、大多数の人がそういう反応をするという、“大多数”の側に立ってしまっては、発想の独自性なんて持てるはずもありません。独自性こそビジネスチャンスを我が物にできるキモなのです。

 

そうなんですね、大多数の人が右を見ているときに、左を見る、あるいは別の方向を見られる人、そんな人がいつも独自性を生み出し、ビジネスチャンスをつかみ取っていくものです。だから、ある業界にあって、その業界を変えてしまうほどのビジネスチャンスをつかむ人って、多くの場合、アウトサイダーなのですね。いままで業界で成功した人って、それこそほとんどノーチャンスです。

(逆に、いままで成功してこなかった、そういう人ほどチャンスはあると思うのです。なぜなら、過去の成功はほとんどこれからは意味をなさない、なぜなら、ガラガラポンの時代だからです。)

 

業界を変革し、株式の一部上場まではたしたQBハウスのビジネスモデルは、業界人ではなく、別の業界の人の発想によるものですね。私もそのビジネスモデル構築をお手伝いさせていただいたのでよくわかります。

 

どうしても同じ業界で生きてきた人は、思考の特定パターンや枠組みから抜け出せません。だって、業界の最高価値がカットにあるという既成の枠組みがあれば、それを1000円の破格値で、しかも10分の時間で、なんて思いつかないですから。

 

毛くずは吸引してシャンプー不要、現金のやり取りが不要の自動発券機、待ち時間の告知のための信号機。トイレなし、レジなし、電話なし、おまけに愛想なし。カットだけに特化したワンメニュー、それも10分でカットすることにこだわって、余計なものは不要と切り捨てていった、究極のミニマリズム・ビジネスです。

 

虫の眼・鳥の眼・魚の眼

 

つまり、あたかもアウトサイダーのように、既存のビジネスそのものを、虫の眼、鳥の眼、魚の眼といったように、さまざまな視点で見てみようということです。

これはトレーニングでいくらでもスキルアップできるようです。最近はさすがに良い話は聞きませんが、あのソフトバンク孫正義さんは、思いついた言葉をフセンに書いてボードに貼り、一見関係がない言葉同士を結び付けるというトレーニングを欠かさずやっているというのです。

すると一見関係がないだけに、誰も思いつかないような意外な発想につながり、新規事業の創出に結びつくのだそうです。

 

こんなふうに発想してみる

 

ですから、美容室と別の言葉を思いつくままにフセンに書いて貼ってみる。たとえば思いついた言葉が「絵」だったとする。そこで、待合のスペースの壁や空いた施術コーナーの壁面に、そうですね、新進画家の絵を展示する、なんていう発想が浮かんだとします。

現実的に、その地域に住まう画家(お客様の中にいたら好都合)にアタリをつけておいて、新進画家のために空間を開放する。

新進画家もこの企画には乗ってくれるはず。タダで自分の作品を展示してもらえ、なかには気に入った人がいれば買ってくれる可能性もある。

場所を提供したお店も「絵のある美容室」なんてネーミングでアピールすれば、それが独自性になり評判になる。ひとりの画家の展示期間をたとえば1カ月間とすれば、また次の新鮮な画家の発表が続くといったように、話題のネタがつきることはありません。

地方紙やテレビ局、タウン誌などの取材を受ける可能性はおおいにある。絵の好きな人への新規集客にもなるだろう。

 

だいたい美容室はリラクゼーションスペース。リラクゼーションを促す三種の神器は「緑」と「音楽」と「絵」と決まっているのです。新進画家のデビュー作である「絵」がいつでも見られる美容室といった斬新な企画力、文化的香りがなんとも言えないサロンの魅力になっていく。

 

こうやって、業界の基準で当たり前とされていたことが当たり前ではなくなる。ちょっと視点を変えてみれば、別のビジネスチャンスが見えてくるかも、なのです。

 

新たな発見にはこうやって出合うことができるのです。そのために柔軟な視点を持つトレーニングをすること。柔軟な視点を持てば柔軟な発想が生まれます。それを起点にして新たなビジネスモデルを構築していく。

 

コロナ禍で学んだこと

 

まずは見方と発想の訓練を・・・ということで、今回の緊急事態宣言です。昨年の4月に続いて2回目、再発令ということですね。

直接、美容室や理容室、エステやネイルなど対象外となっていますが、対象外ということは補助金の対象外でもあるのですが、いずれにしろ接触ビジネスに変わりはなく、緊急事態は1カ月で終了するのか、もっと続くのかにかかわらず消費者のマインドは後ろ向きになり影響を受けます。

 

そこで、こういう発想をしてみましょう。

1年間続き、今後の収束が見えないこのコロナ禍で、「何を学んだのか」です。

あなたは何を学びましたか?

 

だいたい、整理するとこんなことを学んだように思うのですね。

 

[1] 想定外のことはいつでも起こり得る

[2] キャッシュ(現金)の重要性

[3] 既存客、なかでも上位客の重要性

[4] お客様との関係性の維持と強化

[5] それ以上に、スタッフとの絆の大切さ

[6] 既存事業の見直しと新規事業の創出の必要性

 

いかがでしょうか。こんなことが教訓としての学びになったのではありませんか?

だとしたら、せっかくの学びは活かさなければなりません。きわめてザックリとですが、以上の学びを振り返ってみましょう。

 

強みの深掘とビジネスチャンス発見

 

[1] 想定外のことはいつでも起こり得る

危機管理の鉄則は「最悪を想定せよ」です。菅内閣は、まったく危機管理能力が欠落している政権だと言えますね。だって冬場になれば新型コロナウイルスは猛威を振るうと言われていたのに、まったく対策を事前に立てていませんでした。医療崩壊の危機であわてて緊急事態の宣言です。「先手を打つ」とは言いながら実態は「後手後手」で、結局ウイルスを蔓延させ、経済活動もまた委縮してしまいます。

 

経営者はそんな甘い判断は命取りとなります。大震災や豪雨の自然災害でもイヤというほど学んだ危機意識と準備。

ぎりぎりビジネスをやっていくうえで、何が重要なことなのか、何を残すべきなのか、それが最悪を想定した意識ということです。

 

つまり、[2][3][4][5]がとても重要で、ぎりぎり残すべきことです。一気にやります。

 

[2] キャッシュ(現金)の重要性

8割経済、7割経済と言われるなかで、売上が落ちても利益を残す。その利益も「キャッシュ(現金)」で残すことの重要性です。とくに危機的な状況ではキャッシュがなによりもモノを言います。

 

サロンの経営者の共通したお悩みは、お店にお金が残らないこと。こんな事態を回避するために、まず最初に、銀行への返済金を差し引いても、いくら残したいのか、いくら現金でプールしておくべきなのか、その金額をはっきりさせること。はっきりさせたら、その残す現金を生むために、逆算していって固定費を見直す、次に変動費(材料費や店販品の仕入費)を見直す。そういう経費を適正な金額に見直した後、最後に、売上を見直す。こういう思考法を身につけることです。

 

最終利益=残す現金をまず把握して、途中の経費を適正に見直して配分する、最後に売上は最低いくら必要なのか。そういうふうに、最終利益から逆算して売上を見るという「逆算の思考法」の習慣を身につけることの大切さを学んだと思います。

 

そうなのです。売上はいくらあろうとも、利益=支払うべき現金がなくなればお店は潰れてしまうからです。経営の原理原則ですね。

 

[3] 既存客、なかでも上位客の重要性
[4] お客様との関係性の維持と強化

この2つは一緒にやってしまいましょう。

 

新規客も確かに重要ですが、それ以上に既存客、なかでも上位客の重要性です。そんな重要なお客様との関係性の維持・強化もとても重要なこととしてクローズアップされたと思います。

 

私は当ブログでもSNSでも、既存客には手紙を書きましょうとさかんに発信しました。私の声に従って、把握できる範囲でも少なくない人が手紙作戦を実施してくださいました。

その結果、「こんな時期に私のことを気にかけてもらって、かえって申し訳ない。あなたこそ大丈夫?」とか、「こっちも気になっていたのよ。私なら大丈夫、元気な顔を見せに来たよ」とか、そんなお客様からの反応があった、お客様との絆が深まったようでとても感動した、お客様のありがたさを思い知った。そんな感謝の声が送られてきました。

こちらも発信した側としてとてもうれしく、ありありとその光景を思い浮かべながらみなさんの報告をお聞きしました。

 

[5] それ以上に、スタッフとの絆の大切さ

そうなのですね、「スタッフとの絆」です。自ら感染の危険に身をさらしながら、不安と戦い、それでも笑顔を絶やさず献身に努めて仕事をこなす。

そんなスタッフたちには、心から「ありがとう」ですね。こんな時期に、個人の成績を責めるのは酷です、やめてください。それよりも、チームで互いを補い合うという組織風土をこの機会につくることはとても重要です。

 

これを、モチベーションとは言いません。ロイヤリティとも言いません。「マインドセット」と言います。ぜひこの危機のときこそ、スタッフの仕事観、価値観など高いレベルでのマインドセットに意識替えするように取り組んでみてください。

 

人によって始まり、人によって継続し、人によって終了する美容業こそ、100%人が介在するビジネスです。だから、人を制するものが繁盛を制することができるのです。

 

[6] 既存事業の見直しと新規事業の創出の必要性

既存事業の見直しとは、はっきり申し上げて、コアとなる事業内容とそれ以外をまず峻別することです。「峻別」とは、厳しく選別することです。そして、これだけは他店にはないコアとなるものだ、それ以外は他店とそれほどの差はないというふうに別ける。

 

ここで峻別できたら、今度はコアとなる事業内容を徹底的に深堀することです。深掘して容易に他店は追いついてこられないレベルまで尖ってしまえ、です。これこそがあなたのお店の最大の「売り物」=「強み」なのです。

何が最大の売り物なのか? それはお客様が知っています。なかでも20%の上位客が。上位客に聞いてみてください、私のお店に通い続ける理由を。

それが、あなたの思い込みではない、正確なあなたのお店の最大の「ウリ」=「強み」なのです。

 

反対に、ウリではないその他の事業内容は、それほど力を入れない、あるいは思い切って無くしてしまうのもいいですね。

 

既存事業のコア事業を徹底的に深堀すると同時に(できれば同時進行が望ましい)ここで新しい事業のコアとなり得るものを探して育てることに着手しましょう。

できれば、既存の事業のようにフロービジネスの不安定さから抜け出る、ストックビジネスの堅実さにチャレンジしてほしいと思います。

では、ストックビジネスにはどんなものがあるのかというと、過去のブログで何度も報告していますので、ここでは繰り返しません。興味のある方はそちらをご覧ください。

 

緊急事態宣言が再発令されました。だからといって経営者まで後ろ向きのマインドではいけません。むしろ危機こそチャンス。繁栄のタネを見い出し、植え付ける絶好のチャンス到来なのです。

 

以上のことも含めて、この変革期をなんとか乗り切って、しかも先導して新たなビジネスを打ち立てる、いまはまたとないチャンスです。

何をどうやって、どう始めていいのか。

そこでです、経営の勉強会を、それも座学ではなく実践で取り組む勉強/実践のグループを創ろうと思っています。この手の勉強会やオンラインサロンによくある、主宰者だけが儲かるといういびつな構造の組織ではなく、あくまでも参加者が実践主体の組織です。最終的には、新規ビジネスの創出までが目的です。一人で立ち上げてもいいし、メンバーみなで一つの事業を立ち上げてもいい。

もちろん、学問としてもマーケティング、人集め、お店の中のお金の流れを把握する、マインドセットの方法、など最上の知識も学ぶことができます。

興味のある方は以下の私のメールアドレスに「興味あり」と発信してください。後ほど、個別にメールにてご案内を差し上げます。

↓   ↓

masasuzu2811@gmail.com

 

 

「何事かを成し遂げるのは、強みゆえである。」

ドラッカー

 

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初出掲載:2020 年3 月19 日