Suzu Masa ブログ

辛酸なめた男が美容室「経営」をリアル・ガチで語る

同志を求む

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なぜ「編集者」の時代なのか

 

いまは「編集者」の時代と言われています。

もう少し正確に言うと、「編集思考」の時代であると。

 

これだけではなんのことかわかりませんね。

そこで、一般女性誌、F1の専門誌、食の専門誌、そして美容の専門誌といった、編集者生活40年の私が我流の解釈で以下に述べてみたいと思うのですね。

こういうことです。

 

毎日毎日、いろいろなことが起こっています。これを表面に現れた出来事で「現象」と言います。現象とはインフォメーションレベルの情報だということです。

 

しかし、これらの現象1つひとつにはその深層のところには何か共通の原因があるのではないか。それを探ることをします。

 

そして、共通するもの、出来事と出来事との間に見えないところでしっかりとつながっているもの、つまり「構造」を読み解くのですね。

 

構造を読み解いたら、この現象は今後も続いて引き起こされるのか、それとも1回限りの突発的なことなのか。

引き続き引き起こされるとして、今後その出来事は大きな危機的状況を呼び起こすのか、修復不可能な破壊をもたらすのか。あるいは、それほどのことでもないのか。

そんな「仮説」を立てるのです。これをインテリジェンスレベルの情報と言います。

 

情報には2つの意味がある

 

そうなのです、「情報」には2つの意味があって、1つはインフォメーション(information)、もう1つがインテリジェンス(intelligence)です。一度、和英辞典で調べてみてください。ちゃんと2つの意味が記されています。

英語圏の人たちはそれだけ「情報」という言葉に深い意味を持たせているのですね。1つの意味しかない日本語では、情報戦で英語圏アメリカに負けていた、だからアメリカとの太平洋戦争は情報戦の負けであるとも言えるのではないでしょうか。

 

反対に日本は、出世魚という概念が早くから定着しました。たとえばブリ。

ツバス→ハマチ→メジロ→ブリというように、魚の成長ごとにこれだけの名前を付けます。日本は海に囲まれているために、漁業で獲れる魚にはそれだけ複数の言葉をつけるほどの深い価値と思い入れがあったということです。

 

話は脱線してしまいましたが、仮説を検証するために、いろいろな「企画」というものが生まれるわけなのですね。これを、「仮説」に対して「検証」と名付けます。

 

新型コロナ感染を編集する

 

少々話がややこしくなりましたね。

身近な例を挙げて説明しましょう。

今はコロナ禍の第3派が来たということで、連日、新しい感染者の数をマスコミは煽るように報道しています。このままでは医療崩壊だ、「GO TO」は中止、だから自粛をと国民に呼びかけていますね。

いや、それでは手ぬるい、緊急事態宣言を発令すべきだ、とんでもない、経済を回すべきで一律に経済をストップさせてはいけない、経済苦で自殺する人を増やしてはいけない、なんて騒がしいことこのうえありません。

 

■3つのシナリオを想定する

そこでこういった現象の深層部を探り、構造を読み解くとどうなるか?

【第1のシナリオ】経済より人命が第一。完全収束させるための対策対応をする。ワクチン投与などして一応の収束を待ってから経済活動を再開する。

【第2のシナリオ】経済活動と防疫体制を同時にやる。

【第3のシナリオ】経済活動は一切ストップさせない。集団免疫で乗り切る。

 

だいたいこんな極端な3パターンのシナリオが想定できます。その他のシナリオはこの3つの変形となるでしょう。

 

■第1のシナリオと編集

では、第1のシナリオによる検証作業、つまり企画化を考えてみましょう。

経済活動が完全ストップして、企業倒産が激増し、職を失う人が続出。GDPはかつてない落ち込みで、とうとう自殺者は3万人の大台を超えてしまう。

緊急事態宣言の発令で美容室も営業自粛。ところが売上の落ち込みを補償する制度設計は十分ではなく、美容室の倒産も続出する。

そこで企画案。

「不採算店のいちはやい撤収と生き残りの方策」

 

■第2のシナリオと編集

第2のシナリオ。

感染者の数は収束せず、時短営業と三密対策で、売上は7割程度。

そこで企画案。

「たとえ売上が落ち込もうとも利益までは減らさない その着眼点と最適解の求め方」

 

■第3のシナリオと編集

第3のシナリオ。

感染者拡大でサロンからクラスター発生。営業ストップと風評被害で撤退を余儀なくされるサロンが続出。

そこで企画案。

「別の事業で生きのこるための、新たな事業の見つけ方と、今からでも遅くないその着手の方法」

 

編集者の職業的習い性と想像力

 

まぁ、これはあくまでも思い付き程度の例ですが、こうやって仮説を立て検証する。企画を立てて落とし込むこと。そういう一連の思考作業を編集者ならいつもしていて、習い性にまでなっているのですね。できる編集者なら、という条件付きですが。

 

まして、想定さえできなかった異常で緊急な事態を現在は迎えているわけです。そこに、こうすればいいという過去に成功したパターンはまったくと言っていいほど当てはまりません。「想像力」こそが唯一、威力を発揮するのだと思います。

 

 

そういうわけで、近未来さえ見通すことができない、なんの回答もできない不透明なこの現在において、未来を見通す眼を養われた、そんな慧眼(けいがん:鋭い眼力のこと)を持つことが必然の習い性となった編集者の眼と想像力こそ、おおいに威力を発揮すると思うのですね。

 

これが「編集思考」の時代といわれている最大の理由だと思います。

 

そんな理由から、読者のみなさんに呼びかけがございます。

 

志を同じにする人 集まれ!

 

私はかつていくつかの経営勉強会の集まりを主宰していました。

メンバーの中には、その後の一部上場企業となる創業者が現れたり、メンバー同士、新たな事業の立ち上げで、今では全国規模のNPO法人を組織化したり、といった実績を生みました。そんな参加メンバーにしてからが、数十店舗は当たり前、数百店舗を要する猛者たちも存在していました。

 

多分、それぞれの経営者が擁する店舗数をトータルしたら2000店舗はくだらないという、ピーク時にはちょっとした、目立つ組織になっていましたね。

 

こういう集まりを持続させる一番の求心力といったら、私からの一方的な情報提供ではなく、メンバー同士の刺激し合い、啓発し合いであったように思います。

ですから、気になるメンバー同士が個々にインフォーマルに結集し、互いのサロン見学をしたり、経営ノウハウを公開し合ったり、成功と失敗例を共有し合って、それこそ「加速成長」を遂げた。そういう組織だったように思います。

 

私自身が志半ばで勉強会をクローズしてしまいましたが、今でもメンバー同士で形を変えながらも自立して活動しているようで嬉しい限りです。

 

 

私自身の悔恨は、ですから晴れないままです。

今一度、勉強会を組織化したい。

こんなパラダイムの大きな転換期に、今こそ新しい形での情報交換、互いに刺激し合い、啓発し合う「仲間」が必要ではないかと強く思うのですね。

 

興味のある方、いらっしゃいますか?

DMいただけると嬉しいです!

業界への最後のご奉公です。

志を同じにする同志を求む。

以下の私個人のメールアドレス宛に「内容を知りたい」と一言添えてメールをお願いします。詳しいご案内を差し上げます。

 

Masasuzu2811@gmail.com

 

「才能の80%は編集力だ。」

松岡正剛

 

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初出掲載:2020 年3 月19 日